| ウイーンからブタペストまで自転車の旅 |
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| wien ウイーン |
輝くハプスブルグの伝統と世紀末芸術
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ウイーンは「ヨーロッパの宝石箱」と形容されている。 ここには西のゲルマン文化、東のスラブ文化と 南のローマ文化が影を重ねている ヨーロッパ史の縮図なのである。 特に前世紀末のウイーンでは、 輝くハプスブルグの伝統と新しい芽生えが渦巻く街であった。 マーラはウイーンオペラの黄金期をリードして、 シェ‐ンベルグは現代音楽に影響を与えた。 絵画ではクリムトやシーレ、ココシカといった画家たちが、 反伝統ののろしをあげた。 近代建築の祖オットー・ヴァグナーは都市改造に着手し、 ヨーゼフ・ホフマンやロース、オルブリヒも独自の主張を始めた。 心理学ではフロイトが夢判断を著し、 文学ではシュニッツーラが「輪舞」を書いた。 ・・・・おびただしい才能の花が開き、 チャンスを求めてひしめいていた。 こうして花開いた世紀末文化がウイーンの名を 世界に高らかに響かせたのである。 (「ウイーン世紀末散歩」冒頭より引用、 南川三治郎著、河出書房新書) |
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