タスマニアの景色があってこそ、私はモナリサに出会った。
ダビンチ時代のヨーロッパのようなこの景色の中に、
微笑む 若い女性は、モナリサとなってよみがえった。
こんな坂道ばかりは、とても自分の来るところでないと思って漕いでいたとき、
二人の女性のサイクリストに続けて出会った。
いつも女性のサイクリストは 重そうな荷物テント寝袋水食品と旅の持ち物の一切合財を
前輪と後輪に分けて自転車いっぱいに積み
わっさわっさと頑丈な太い足で漕ぎながら一人で現れる。
ある日、手を上げると自転車を降りて来た。 若い男なら自転車は降りてこないで
手を上げるだけだが この日どういう訳か、二人の女性が降りて来た。
“ドイツから来たの!今日はアリア国立公園に行きたいけど、
船の時刻はどうなっているかしら?
船で北の港デボンポートから漕いできたの!一日80キロから90キロ漕いでいるの。
“いつも日本人って、コンパクトな荷物を持っていて感心するわ。
テントとか寝袋どこに持っているの?”
(道路の自動車は恐くないかい?と)聞くと
“道路なら、ドイツでも自動車はどこでもいるわよ。“
それから一時間後、二人目の女性がこのスエーデンから来た女性。
同じような会話を繰り返して、写真を撮りあった。
ビーナスは北欧系だったのか知らん?
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